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令和4年 デジタル社会推進特別委員会 名簿 2022-09-07
令和4年 デジタル社会推進特別委員会 本文 2022-09-07

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  1. 静岡市議会 2022-09-07
    令和4年 デジタル社会推進特別委員会 本文 2022-09-07


    取得元: 静岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-18
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                 午後1時30分開議 ◯丹沢委員長 ただいまから、デジタル社会推進特別委員会を開会します。      ────────────────────────────── 2 ◯丹沢委員長 本日は、今年度最初の委員会でありますので、委員長として一言御挨拶を申し上げます。  今年で2年目になりますけれども、デジタル化が言われて久しいのですけれども、ちょうど静岡市行政ではデジタル化推進プランを一生懸命つくっていただき、また、各局・各課の事業の中でデジタル化による市民サービスの向上につながるような取組を進めていただいているところであります。  今後、委員会を何度か開催させていただきますけれども、その中でデジタル化を加速できるような積極的な提言もしていけたらと思っておりますので、皆様、御協力をよろしくお願いいたします。  次に、副委員長から御挨拶をいただきます。小山副委員長、お願いします。 3 ◯小山副委員長 皆様、こんにちは。副委員長の任務を仰せつかりました志政会の小山でございます。  デジタル社会に対応できるように、この静岡市が全国の中でも1位、2位を走れるようなデジタル化に向けて提言等の役に立てればなと思っております。力不足で、勉強不足もございますけど、何とぞどうぞよろしくお願いいたします。 4 ◯丹沢委員長 ありがとうございました。  また、特別委員会の委員は2年間を連続して同一の委員会に所属することが前提とされておりますけれども、今回2名の方が改選されておりますので御紹介をさせていただきます。  まず、天野委員、お願いします。御起立ください。 5 ◯天野委員 今回、デジタル社会推進特別委員会に入りました天野と申します。  勉強不足なので、いろいろとしっかり勉強していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 6 ◯丹沢委員長 次に、石井委員、お願いします。 7 ◯石井委員 創生静岡の石井でございます。2年目ということでしっかり議論に追いつけるように頑張りますので、よろしくお願いします。 8 ◯丹沢委員長 それでは、皆さん、1年間どうぞよろしくお願いいたします。  協議に入る前に、当委員会の設置目的について、お手元の資料1のとおりでございますので、改めて目を通していただき御確認いただきたいと思います。  内容は今までどおりでございます。      ──────────────────────────────
    9 ◯丹沢委員長 それでは、協議に入ります。  お手元の会議順序に従いまして進めてまいります。  初めに、会議順序1、今年度の静岡市デジタル化推進プランのトピックについてです。  当局から説明を受けた後、質疑応答を行いたいと思います。  それでは、説明をお願いします。 10 ◯澤山デジタル統括監 本年4月にデジタル統括監を拝命した澤山と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、冒頭、私から一言述べさせていただきます。  まず、デジタルに関する社会動向と国の対応ということでございますけれども、コロナ禍を契機として社会全体でデジタル化が急速に進む中、デジタル技術を活用し、社会変革を促すデジタルトランスフォーメーション──DXにより、行政サービス市民生活の質の向上を図ることが重要な課題となっております。  また、国においては、デジタル庁が令和3年9月に発足し、さらには地方創生の観点において、デジタル技術を活用し、地方活性化を推進するデジタル田園都市国家構想が進められており、地域におけるデジタル化の流れはますます高まっていくことが予想されます。  そのような中、本市においては、こういった流れに対応するため、全庁的にデジタル化を進めるべく、令和3年4月にデジタル統括監及びデジタル化推進課を企画局内に新設したところでございます。  そして、昨年度は、本市の今後のデジタル化の方向性を示したデジタル化推進プランを作成したところでございます。今年度は、デジタル化推進プランに基づき、各事業に取り組んでいるところでございます。  本日はこのプランの概要と、トピックとしてプラン登載の事業から2つの事業についてデジタル化推進課長から、この後説明をさせていただきます。  この2つの事業の概要について、簡単に触れさせていただきます。  1つ目は、各自治体が独自に構築、運用している、例えば、住民基本台帳であったり、税金または福祉関係などの業務システムの標準化を図る基幹業務システム標準化・共通化でございます。これは、システムを標準化することにより、コスト削減データ連携による市民サービスの向上を図るものでございます。しかし、標準化完了までのスケジュールや経費等に係る多くの課題があるのが現状でございます。  2つ目としまして、情報リテラシー向上事業でございます。こちらは、デジタル化の流れに市民の皆さんが取り残されないよう、市自ら行う事業と民間企業さんとの連携で行うものとあり、今年度、拡充して取り組むものでございます。  結びに、静岡市に住む人、働く人、学ぶ人などデジタル化推進プランの目指す姿であります、誰もがデジタル化による豊かさを享受できる地域社会実現のため、庁内の司令塔として、デジタル化推進課及びシステム管理課を中心に本市が一丸となって地域のデジタル化を進めてまいりたいと思っております。  また、デジタル社会推進特別委員会の皆様とともに、御理解と御協力をいただきながら進めていきたいと考えておりますので、本日はどうぞよろしくお願いいたします。 11 ◯丹沢委員長 じゃ、課長から説明してください。お願いします。 12 ◯久保田デジタル化推進課長 それでは、議題にございます、今年度の静岡市デジタル化推進プランのトピックにつきまして御説明をいたします。  昨年度、第2回のデジタル社会推進特別委員会におきまして、静岡市デジタル化推進プランの骨子案を御説明させていただいたところでございますが、その後、本年2月にプランを公表いたしました。  本日はプランの概要に触れた後に、今年度の主な取組について御紹介いたします。  それでは、事前にお配りさせていただきましたデジタル化推進プラン概要版の資料ともう一つ、資料をお配りしておりますので、こちらを御覧いただければと思います。  まずは、概要版を御覧いただきたいと思います。  概要版の2ページ目を御覧ください。  初めに、プラン策定の背景でございますが、新型コロナウイルス感染症拡大を契機としまして、新しい生活様式の推奨や国における急速な行政のデジタル化推進など、これまでとは異なる大きな変革期を迎えております。社会環境の急激な変化による対面を避けた新しい生活様式として、テレワークキャッシュレス決済オンラインショッピングなどの生活スタイルが定着し始め、また民間や行政が持つデータの利活用による新たな価値創造への取組も進み始めております。  国におきましても、デジタル化の強力な推進に向け、行政手続のオンライン化や自治体の基幹業務の標準化などを盛り込みましたデジタル・ガバメント実行計画を改訂し、これらに必要な法整備をまとめたデジタル改革関連法を成立させ、自治体のDXへの取組を要請しているところでございます。  このようなことから、本市におきましても、デジタル技術の急速な進展と普及による大規模な社会変革に対応するため、静岡市デジタル化推進プランを策定し、方向性や指針を定めることといたしました。  それでは、3ページ目を御覧ください。  こちらは、プランの位置づけと策定の考え方でございます。  今年度、策定に取り組んでおります第4次総合計画に合わせまして、2030年度を目途とし、バックキャストの視点で現在の社会情勢から速やかな対応が必要な施策を体系づけて整理しましたが、各分野の施策を横断的に網羅したデジタル化を進めていくものとして位置づけております。  プラン策定後は4次総の策定に合わせ、見直しを予定しておりますが、今後は社会情勢の変化に応じ、おおむね2年をめどに部分的な見直しを行ってまいります。  それでは、4ページ目をお願いいたします。  こちらはプランの目指す姿でございまして、先ほど、デジタル統括監も申し上げたとおり、誰もがデジタル化による豊かさを享受できる地域社会の実現を掲げました。これは、世界に輝く静岡の実現を目的とし、SDGSの視点や5大構想の着実な推進を行うため、本市のデジタル政策を進める上での目指す姿を表したものでございます。  それでは、5ページ目をお願いいたします。  こちらでは、この目指す姿を実現するために行政のデジタル化と地域のデジタル化の2つの柱を定めまして、それぞれの取組をさらに2つの分野に分けまして取り組んでいくものでございます。  行政のデジタル化では、市民の利便性向上として、オンラインで完結する行政サービスの実現と市民が真に必要とする情報提供の実現を、行政運営の効率化と生産性向上としまして、効率的かつ高品質な行政サービスの提供と効率的なインフラ整備と管理の実現に取り組むものでございます。  地域のデジタル化では、新たな価値の創出として新たな都市創造に向けたイノベーションが生まれるまちの実現を、地域が抱える社会課題の解決として、企業DXの促進による地域経済の活性化とデジタルディバイドの解消に取り組んでまいります。  また、これらの取組の下支えとしまして、デジタル人材の確保と育成の取組も必要になりますので、デジタル人材の確保と育成の継続やデジタル教育環境の充実についても取り組んでまいります。  これらの取組の中から行政のデジタル化としまして、自治体情報システムの標準化・共通化を、地域のデジタル化として情報リテラシー向上事業について御説明いたします。  それでは、標準化・共通化の概要という資料を御覧いただきたいと思います。  令和3年5月に成立しましたデジタル改革関連法の1つとして、地方公共団体情報システムの標準化に関する法律が定められ、今後は令和7年度末までに国が指定した基幹系20業務の標準化・共通化に取り組むこととなりました。  対象業務でございますが、資料1ページに記載の住民基本台帳から、下段の戸籍の附票までとなっております。こちらの対象業務につきましては、当初は17業務でスタートしたところでございますが、令和4年1月に下段の追加3業務が追加されまして、現在、20業務となっております。  これら20業務につきましては、国が公表する標準仕様書に基づき、今後、提供される標準準拠システムに合わせた運用に現行業務を変更することとなりますので、この事業の目的としまして、大幅な業務の見直しによる住民の利便性向上や将来的な人的・財政的負担の軽減を目指すものとなっております。  この標準化が行われますと、国や自治体間での情報のやり取りが迅速に行えるようになり、手続の簡素化が図られるため、より一層のオンライン申請の促進につながることが期待されております。また、将来的には市民が役所に来庁しなくても手続が行えるようになりますので、市民の利便性の向上だけでなく、行政運営の効率化にも寄与するものでございます。  過去にも類を見ない大規模な事業でございますので、まずは標準化作業を進めるための庁内での体制を整える必要があり、本年4月に基幹系業務情報システム標準化プロジェクトを立ち上げたところでございます。  組織図につきましては、次の2ページ目を御覧いただきたいと思います。  こちらが推進体制になりますが、副市長をトップとしまして各局長級で構成しました静岡市デジタル化推進統括会議の配下にデジタル統括監を置き、デジタル化推進課及びシステム管理課職員で構成された事務局が全体の統括を行います。その下に、作業を行う20業務の対象課を関連する7つのグループに分けたワーキンググループで構成いたしました。今回の7つのワーキンググループの詳細は、資料に記載はありませんが、今後はこのワーキンググループが主体となり、標準化の作業を行ってまいります。進捗状況につきましては、対象課等の課長で構成された基幹系業務情報システム標準化プロジェクトチームデジタル化推進統括会議へ報告いたします。  今後の作業スケジュールですけれども、次の3ページ目を御覧ください。  現時点での作業スケジュールとなりますけれども、まだ国からの情報提供が遅れているところもございまして、自治体やシステム事業者も現在対応に苦慮しているものの、令和7年度末までと短い期間の中で作業を進めなくてはならないため、まずは公表された標準仕様書現行業務の比較分析を行い、作業の対象範囲を把握しながら各業務の作業計画を作成し、その後、使用するシステムの選定やデータ移行システム動作テストなどに取り組んでまいります。なお、新システムの開始時期を令和8年1月としまして、年末の繁忙期のリスク回避を想定しております。  この事業の課題としましては、このような大規模システムの移行を行うには、期間が余りにも短過ぎることや、国からの情報提供の遅延に加え、各自治体への補助金の大幅な不足がございます。  本市の規模ではおおよそ数十億単位の経費が想定されますが、補助金は約9億円しか担保されておりませんので、自治体の費用負担が大きく、現在、国に対し事業期間の猶予やさらなる財政支援、迅速な情報提供などについて要望しているところでございます。  続きまして、地域のデジタル化として、情報リテラシー向上事業の取組を御紹介いたします。  それでは、4ページ目を御覧ください。  これは、今後、デジタル化を進める上で、デジタル機器の操作を苦手とした市民がデジタルサービスを享受できるよう、誰一人取り残さないために寄り添った取組を行うものでございます。  本市では令和3年度から取組を進めており、まずは、高齢者への講座を全12回実施し、67名の方に御参加いただきました。対象はS型デイサービススタッフや地域の自治会、一般市民としまして、Zoomを使用したオンライン会議によるコミュニケーションを体験していただき、受講者からは好評でございました。また、国においても、携帯事業者と連携しましてスマートフォン教室を開催し、全61回、472名が参加しております。  今年度は、事業規模を拡大しまして全30回を市街地、中山間地、S型デイサービスに分けて実施いたします。特に、中山間地域につきましては、地元自治会にも御協力をいただき、自治会のデジタル化推進に寄与できるものと考えております。  また、新たな取組といたしまして、アフターフォロー講座オンラインによる交流会なども行い、受講者の不安解消を図ってまいります。  同じく、国においても本市同様に規模を拡大しまして、携帯電話事業者に加え、地域の民間企業からの募集を行い、本市では、ソフトバンクと静清信用金庫が事業を実施することとなりましたので、広報活動や会場の調整などを支援し、幅広く市民が講座を受けられるよう、引き続き連携して取り組んでまいります。  今後は各地域において継続的にこのような機会を創出できるよう、デジタル人材の養成や活躍の場の提供について検討しており、将来的には地域内での自発的な活動につながるよう取組を進めてまいりたいと考えております。 13 ◯丹沢委員長 ただいまの説明に対し、質問等がありましたらお願いします。 14 ◯堀委員 デジタル化推進課が昨年度に発足し、デジタル統括監も併せてということですが、これまでの成果について大きくトピックスがあったら教えてください。 15 ◯久保田デジタル化推進課長 これまでのデジタル化推進課の取組の成果でございますが、先ほど申し上げたとおり、デジタル化の指針、方向性を示すデジタル化推進プランを策定した上で、今年度につきましては、その施策集は、本体に記載がございますが、今、そちらの個々の事業のヒアリング等を行っております。  実際にヒアリングに伺ったところ、やはり各課のほうでも進め方についてかなり苦慮しているということを聞いておりますので、そういったところの相談にも乗りながら事業がスムーズに進むよう、寄り添った形の取組を行えていると思っております。  また、庁内のデジタル化につきましては、令和元年度から業務効率化に向けてRPAの実証実験ですとか、新たな電子申請システムを令和3年度から入れました。こちらにおきましては、今後、マイナンバーカードを使いました本人認証の機能ですとか、キャッシュレス決済にも対応できるような電子申請を新たに取り入れましたので、今、電子申請も各課で御利用をかなり増やしていただいております。  来年度、体制の強化を考えておりまして、その中で庁内のデジタル化もさらに進むような体制を整えた上で、各課に寄り添ってデジタル化を進めていけるように頑張っていきたいと考えております。 16 ◯堀委員 ありがとうございました。  次に、デジタル化推進プランの中身についてお聞きしたいのですけれども、地域のデジタル化を挙げられていて、先ほど、情報リテラシーの向上で体験会や教室を開いたということで、これを通じて地域の自発的なデジタル化に発展させていきたいということですが、地域のデジタル化地域コミュニティでいうと、自治会が挙げられると思うのですけれども、自治会のデジタル化の取組状況について、どのように把握、認識されていますか、教えてください。 17 ◯久保田デジタル化推進課長 現在、自治会のデジタル化につきましては、今年度、駿河区から自治会のデジタル化について事業を進めてほしいという御要望もございました。その際、管轄しております市民局とも情報共有させていただいている中で、自治会のデジタル化につきましては、具体的なものがまだまだ進んでいないと把握しております。  ただし、近隣ですと、島田市は自治会でZoomを使ったオンライン会議を導入し始めたと伺っておりまして、まずは、自治会と行政がどのような形でデジタル化を進めていくことが双方にとってメリットがあるか、そこを調査、研究をしながら、できるだけスモールスタートでも、できるところからデジタル化に取り組む必要があるものと考えております。 18 ◯堀委員 実際、私のところにも自治会から、例えば、電子回覧版化への要望があって、業者さんに見積りを取ったところ、かなり金額がかかるということで、何とか一自治会ではなくて行政の補助が受けられないかという要望をいただいています。  あとは、例えば、生涯学習交流館ウェブ会議をやりたいときに、交流館のWi-Fiはなかなかセキュリティ上使えない中で、ポケットWi-Fiを貸出してもらったり、いろいろ自治会独自でデジタル化を模索していると思うのですけれども、今後、そういった相談があった場合、補助金などで協力していくお考えはあるかどうか、教えていただきたいと思います。 19 ◯久保田デジタル化推進課長 やはり区からの提言の中に、回覧を電子化するですとか、あとは自治会の会合をウェブ会議でやりたいという御要望も一部であると聞いております。  その中で、委員に御指摘いただきました補助金の活用でございますが、市民局とも話をしている中で、現在のところ、該当する補助金制度はまだないようです。今後、例えば、静岡ですとやはり1,000近い単位自治会がございますので、全てを一度に進めるのはかなり難しいと思っております。  ただ、例えば、モデル地域の自治会で、もしスモールスタートでそういった補助金を活用できるようであれば、まずはウェブ会議や会合というところからスタートできるものと考えております。市民局と協力しながら、そういった取組を進めていきたいと考えておりますが、現在のところ、まだ補助金の制度につきましては、これから検討させていただきたいと考えております。 20 ◯堀委員 以前、地域総務課電子回覧板のことを相談したところ、清水区岡地区の堂林で、以前からホームページを使って、電子回覧板はやっているとお聞きしました。現在では、それよりも進化して、例えば、石川県金沢市では、民間企業と金沢市と連合自治会が協定を結んで、スマホのアプリを使い電子回覧板だけじゃなく、そういう安否情報やごみ出しの情報といったものが簡単に使えるシステムができています。そういうデジタル技術はどんどん進歩しています。他都市の事例もぜひ活用していただいて、システム導入は多分、自治会でもできますし、具体的に1世帯幾らと金額も出ていますから、ぜひそういったところも取り入れていただき、むしろ、デジタル化推進課には自治会に向けて、そういう提案をしていっていただけたらと思っておりますので、よろしくお願いします。 21 ◯山梨委員 基本的なことを教えていただきたいのですけれども、基幹系業務情報システムの標準化を進めるということで、私も以前、ある課のシステムを拝見させていただいたら、随分古いパソコンをいまだに直しながら使っており、非常に脆弱なシステムでこの基幹系システムは早く改修すべきと本会議でもお話をしたことがありました。いよいよこれが進むということで、非常に期待しているのですが、これは国を挙げての大規模な事業で、全国統一のシステムということは、ある業者がその辺の開発に携わっているかと思うんです。分かる限りで、このシステムの開発業者は、全国的にどういう状況に今あるのか。また、市は導入に当たり、スムーズに進めるための別途業者がいるのか。かなり大きな金額でございますので、その辺がどのようになっているのか、教えていただきたいと思います。 22 ◯久保田デジタル化推進課長 現在のところ、今回、国が公表しました20業務の標準仕様書をベースに、実際は、そのシステムの開発につきましては、例えば、現行で動いている各事業者のシステムを改修して標準化に対応するケースもございますし、全く1からつくるとなりますと、システム導入までに2年から3年は確実にかかってしまいますので、当然、事業者につきましても、現行のシステムを改修して、標準仕様書に合わせるというやり方が主流になっていくと考えております。  ただ、標準仕様書の公表後につきましては、昨年の夏に、第1グループと呼ばれる20業務の半数程度の業務の標準仕様書が示されまして、残りの半分の標準仕様書がようやく8月末に公表されたばかりでございます。  それで、やっと20業務の標準仕様書が公表されましたので、今、事業者につきましても、標準仕様書の確認作業を行っております。その中で、現行業務と新しい標準仕様書の内容に差異があるかを十分に精査した上で、改修の範囲とかが決まってまいります。  事業者も、このタイトなスケジュールの中で対応せざるを得ない中で、やはりかなり苦慮しているという報告は受けております。ただ、事業者につきましても、改修範囲が軽微なものからかなり大規模なものまで多岐にわたるものですから、現状では、その標準仕様書に合ったシステムはまだまだ存在しておりませんけれども、おおよそ、小規模で改修が見込めるというようなところも話を聞いておりますので、そのあたりは各課と事業者から、情報収集しながら進めてまいりたいと考えているところでございます。  導入に当たり、まずは現行の本市の20業務の内容をちゃんと理解、把握した上で、標準仕様書に沿ったシステムを使うということが大前提になってまいります。そのシステムを利用した際に、現行業務が同じように運用がちゃんと回るように、調査、分析の作業を、今、各課に進めていただいているところでございます。その分析が重要になってまいります。まずは、そこをしっかり把握した上で、対応する内容とか作業範囲、ボリューム、それに係る費用も今後は把握していかなければならないですから、そういった作業を今年から来年にかけて、やっていくことが重要かと考えております。 23 ◯山梨委員 御説明ありがとうございました。  ちょっと分かりにくかったのですけれども、つまり、現状あるものをこの標準化の仕様書に準じてカスタマイズすることが主流になっていくというようなお話だったかと。もしくは、1から新しいものを入れる。これ、静岡市としては、相当古いシステムを、今使っているので、1からつくるのも十分ありかと思うのですけれども、それはどちらの判断をする予定なのか、どうでしょうか。 24 ◯久保田デジタル化推進課長 今のところ確認しているのが、福祉系に係るシステムにつきましては、現行使用しているシステムを事業者がバージョンアップさせて、標準化に対応すると聞いております。基本は、現行システムがベースになってくるかと思っております。  山梨委員がおっしゃっていた、恐らく税に係る業務につきましては、今回、開発業者が標準化に対応ができないと伺っておりますので、税業務の今回の対象につきましては、システムを新規に選定しなければいけないと把握しております。  あわせて、福祉の中でも介護保険に係るシステムにつきましては、事業者が現行システムでは対応が難しいという回答をいただいていますので、介護保険のシステムにつきましても、新規システムを選定すると、今のところ把握してございます。  そのほかのシステムにつきましては、今のところは現行システムをベースに使用すると確認をしております。今回、税と介護保険のシステムは新しいものになります。 25 ◯浜田委員 ちょうど今、山梨委員がおっしゃったところに関連して、もう少し確認させていただきたいのですが、新しいシステムを導入するに当たって、既存のシステムも流用しつつ、場合によっては、新しいものにすると説明があったと思います。新しいシステムを導入するに当たり、既存の紙での業務においての手順だったり、または場合によっては、条例とかそういったルール的なもの、標準仕様書に合わせてもともとの本来業務、従来業務も見直す必要がある。システムに合わせて、手順を変えていく。また、共通のシステムを導入するために、ほかの課まで影響して変えていくという手順が必要になると思うのですが、そこは柔軟に変えていくという認識でよろしいでしょうか。 26 ◯久保田デジタル化推進課長 今の手順から大幅に変わる業務が存在しますので、そこに関しては、できるだけゼロベースで業務の見直しを行ってほしいという国の意図もございます。  ですので、それに必要な条例改正や、今回、場合によっては、マイナンバー系の個人情報保護委員会の業務の申請手続も該当してくるものですから、そういった必要な手続につきましては、こちらの導入と並行して行っていくと考えております。 27 ◯浜田委員 ありがとうございます。  元システムエンジニアの人間からすると、古いものを生かしつつ新しい仕様も入れるとなると、おのずとシステムも膨大なものになり、コストも高いものになり、さらに時間もかかってしまうので、国の指針に合わせ、今回を機に、手順も全て見直す形で進めていただくことを、私は要望したいと思っております。  もう1つ、情報リテラシーの向上について、先ほど堀委員からもありましたが、自治会の分野で情報リテラシーの向上、デジタル化を進めていく中で1つ提案です。  私も以前、総括質問でもお話ししたのですけど、今、防災の分野ですとSUNPUシステムもありますし、相性がいいかと思っております。例でもありましたように、アプリを使ったデジタル回覧板、安否確認、また防災がらみの情報のやり取りにも使えると。スモールスタートもしやすく、かつ、防災をよく知っている私の仲間や、自治会・町内会単位でも、自治会長さん、町内会長さんからもそういうふうにやっていきたいと要望もいただいておりますので、防災分野でのリテラシー向上を進めるに当たって、どのように考えているか、教えてください。 28 ◯久保田デジタル化推進課長 防災の取組ですので、危機管理総室とも連携して考えていきたいと思っております。まず、デジタルを使えるようにするためには、こういったリテラシーの向上で、デジタル機器を操作できるところまで底上げをしていく必要があると考えております。  例えば、講座の中で防災に関連する取組であったり、デジタル機器の操作の仕方も講座の中に取り入れながら、自治会が求める防災への取組も、私たちもいろいろな他都市の事例とか、事業者から情報をいただいておりますので、危機管理総室と共有しながら、できるだけ関係部署でデジタル化が進むような施策を検討してまいりたいと考えております。 29 ◯白濱委員 昨年から話題になっていたセキュリティについて少しお伺いします。  どうしても、こういう表向きの資料だと割愛される部分だとは思うのですが、今日のお昼のニュースでも、サイバーセキュリティがニュースになっていました。より重要なデータにアクセスできるユビキタスの環境が、そろっていけばそろっていくほど、リスクはやはりつきものになってくると思うのです。  この会議の前に総務省がやっているセキュリティガイドラインを読んできたのですけれども、今日の資料の中にも、デジタル化の急速な進展に伴う状況の変化によって、複雑化・高度化する脅威、そのリスクを想定して、防げるものは防いで、防げないものはそのリスクを負ったときにどのように対応するかが重要になってくるというガイドラインになっていました。現状、そのリスクについてどういう認識があるか、お伺いできればと思います。 30 ◯久保田デジタル化推進課長 システム管理課と一緒にセキュリティ対策についてもいろいろ検討しているところでございます。標準化につきましては、例えば、国が策定した地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドラインを、本市のセキュリティポリシーに反映させる形で対応しております。
     今後、国のガイドラインの改訂が随時行われると考えられますので、本市も内容を把握しまして、必要に応じて本市のセキュリティポリシーにそのガイドラインを明記した形で対応を進めてまいりたいと考えております。 31 ◯白濱委員 ありがとうございます。  私も、もともと情報通信の会社で経営戦略に携わっていたのですけれども、ソフト的な取組は積極的にやるのですが、物理的な、ハードの部分の取組をどういうふうにするのか、お伺いしたいんです。  IPAが出している2022年の最新の情報セキュリティ10大脅威の中で上位に来ているのは、テレワーク等のニューノーマルな働き方を狙った攻撃や、不注意による情報漏えいも入っているのですけれども、あるいはデータセンターに対する物理的攻撃。どうしても庁舎は公開性のある建物になると思いますが、そういった中で物理的な攻撃に対して、どういう対策をされているか、お伺いしたいと思います。 32 ◯久保田デジタル化推進課長 物理的脅威に対する対策でございますけれども、本市においても、セキュリティはソフト面だけではなく、それを操作する人的リスクがあると考えておりますので、各職員に対して、eラーニングを使いまして、毎年、セキュリティ研修を実施しております。そこで、職員の意識向上や、こういったところに取り組む必要があるということを、研修の中で周知しております。あとは、システムを導入する際には、当課が筆頭となりまして、システム導入に関して、仕様、セキュリティ面、導入効果を必ずチェックしておりますので、そこでセキュリティ的に問題がございましたら、指摘してちゃんと対策を取るよう指導させていただいております。今のところ、そういった取組を進めているところでございます。 33 ◯坂野システム管理課長 デジタル化推進課長の補足にはなるのですけれども、庁内のネットワーク等につきましては、閉域網を使っておりますので、セキュリティを担保している状態でございます。  あと、時々話題になる脅威的な攻撃、エモテット等が今、主流にはなっているのですけれども、そういうものが出た際については、庁内にすぐ通知を出すなどして職員に気をつけるように周知しているというところでございます。 34 ◯白濱委員 ありがとうございます。  既に取り組まれていることに加えて、様々なヒューマンエラーというのがどうしても想定されると思います。極端なことでいうと、パソコンの持ち出しとか、様々なリスクがある中で、シンクライアントがいいのかちょっと私は分からないんですけれども、そういった物理的なリスクに対して、何重にもかけたセキュリティ対策をぜひ取り組んでいただければと思います。  もう1点、先ほどの人材育成の部分についてお聞きします。ゼロデイ攻撃が、脆弱性のあるプログラムに対して増えると思うのですけれども、行政は予算を待ってとか、会議を経てとなると、リスクの脅威が高まると思うのですが、スピードが求められるこういうセキュリティ対策に即座に対応できる人材育成について、具体的に今どういうふうに取り組まれているのか、教えてください。 35 ◯久保田デジタル化推進課長 本市には、そういったセキュリティ対策に関する組織として、デジタル統括監を筆頭とするCSIRTという組織がございます。そういった脅威が発生した場合には、管理者から職員に対して素早く周知、指示を出し、対策を講じる組織が、今、庁内にあります。  その中で対策を行っていくことと、ヒューマンエラーは、職員の意識啓発に継続的に取り組む必要がございますので、先ほど申し上げた情報セキュリティ研修を活用して、随時、新しい脅威をその研修の中でも紹介し、対策を取るよう徹底しております。現状、このような形で取り組んでおるところでございます。 36 ◯白濱委員 ありがとうございます。  既に取り組まれていることにプラスして、この前みたいにネットワークが落ちてしまうとか、その基盤になるシステムが落ちる可能性も含めて、いろいろなリスクが生じたときのディザスタリカバリなど、BCPも含めて、今後もぜひ人材育成に取り組んでいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 37 ◯石井委員 ちょっと基本的なところからですけど、最初に、デジタル化推進課さんの話を聞いていると、業務はかなり多岐にわたっていて、基幹業務の導入から地域のリテラシーの向上に至るまでかなり幅広く、業務としては多いという気もするのですが、実際、業務内容はどこからどこまでで、どういう体制で何人ぐらいでやられているのか、教えていただいていいですか。 38 ◯久保田デジタル化推進課長 当課の業務は、2つの係から構成されておりまして、特に地域等のデジタル化に係る業務を行う地域デジタル化推進係と、市役所の中のデジタル化を推進していくデジタル市役所推進係の2つの係で構成されております。職員が6名ずつと、私と統括監を入れて14名で構成されております。  業務の範囲につきましては、地域デジタル化推進係では、先ほど御紹介したリテラシー事業をやったり、今、スマートシティに取り組んでおりまして、庁内や民間企業との連携にも取り組んでいます。それから、新しいデジタルに関する様々な課題もございますので、そういった市民や企業との対外的な取組につきましては、そちらの地域デジタル化推進係で取り組んでおります。  市役所の中のデジタル化、例えば、窓口のデジタル化ですとか、職員の業務効率化、働き方改革といった取組につきましては、デジタル市役所推進係が行っているのですけれども、外向けよりも中向けのほうが、現状ではかなりボリュームが多いと思っております。今、6名でやっている中の1人が会計年度任用職員で、そのほか5名が職員ですが、その中の1名はマイナンバー制度の業務に携わっているものですから、係長含めまして実質4名で庁舎内のデジタル化の取組をしているところでございます。ですので、静岡市が他の自治体と比べて、まだまだ庁内のデジタル化の取組がちょっと見えてこない部分もございます。取り組んではいるのですけれども、マンパワー的な部分で不足していると感じておりますので、体制づくりにつきましては、今、それこそ来年度の体制を強化する要望をさせていただいているところでございます。  それが実現できますと、実際に各課にデジタル化推進課の職員がもっと出向いて、課題をヒアリングしながら、一緒にデジタル化に取り組むという施策をしていきたいと考えております。現状は委員がおっしゃられたように業務も多岐にわたっておりますので、現状では人材が不足しているという認識でございます。 39 ◯石井委員 大変正直に話していただきまして、ありがとうございます。  あとはデジタル統括監が頑張っていただくことになるとは思うのですが、庁内システムの導入に重点を置いていくということですけれども、今後、十数億円規模のお金をかけていく事業なので、やはり実質4人というのは、かなり心もとないので、これからは人員の拡充も含めてやっていかないといけないと思っています。  あと、この基幹業務に関しては、全国一律に標準化していくというのが大目標であると思うのです。そうなると、何も静岡市だけが、一手に背負って独自にやらなくてはいけないということではないのでないかと思うのですけれども、例えば、ほかの市町や県と共同で取り組んでいく、開発していくことがあれば、コストダウンにもつながるとは思うのですが、そういった取組はあるのでしょうか。 40 ◯久保田デジタル化推進課長 標準化への近隣市町との共同の取組でございますが、今回の標準化のシステムにつきましては、自治体が開発するというより、国が公表した標準仕様書に基づくシステムを各事業者が作成するというスタンスになってまいります。今までは、どちらかというと、自治体がシステムを開発して、自分たちが利用するという考え方だったものが、例えば、クラウドサービスのような出来上がったサービスを利用するという考え方に近いと思っております。各自治体は特に開発については、携わるというよりは事業者が用意をしたシステムが複数出てくると思いますので、どの事業者のサービスを利用するかの選定にはなってくると思っております。  パッケージソフトと呼ばれるシステムが構築されてまいりますが、国はそのパッケージシステム自体をカスタマイズしてはいけないという前提になっている中で、多少、設定によって各社の違いを出していく形になっていきます。各自治体がそのサービスの選定作業を行うという考え方が近いと思っております。今、システムの前提を政令市間でも横連携、情報共有しながら進めているところでございますけれども、どこの政令市、自治体も情報がなかなか下りてこない中で、どのように進めていいか大分苦慮しているところまでは把握しております。委員が御心配いただいているとおり、本市も隣の浜松市ですとか、ほかの政令市と連絡を密にしながら今後、進めてまいりたいと考えております。 41 ◯石井委員 最終的にシステムを選ぶ段階になって家族割みたいな感じで、ほかの政令市、例えば、浜松と同じ事業者のものを取ることによってコストダウンにつながるとか、そういったパターンも考えられると思うので、検討していただければと思います。  最後に1点、今回のデジタル化推進プランの中に2つの柱があって、その共通の中にデジタル人材の確保と育成があって、先ほど、白濱委員からも話があったのですが、そこに関して、どれぐらいのレベルの人材を育成しようとしているのかと、その人材育成と確保に関して、このプランの中にあまり詳しく書かれていなかったのですが、どういった位置づけになっているのですか。 42 ◯久保田デジタル化推進課長 デジタル人材のレベル感でございますが、ここで想定しているのは、市民全体の底上げの取組が1つ。それから、今、検討しているのは、全体の底上げだけではなくて、表現が合っているか分からないですけど、ちょっととんがったというか、専門的な人材も必要だと思っております。それは外部の市民レベルの人材であったり、市の職員全体のレベルアップを図っていかなければいけないのですけれども、デジタル分野が得意な職員も当然いますので、できるだけ底上げすること、専門的な能力を並行して向上させていく取組を進めていきたいと考えております。ただ、具体的には、人事課と協力しながら役割分担をしまして、例えば、人事課には全体の底上げをやっていただいて、デジタル化推進課では職員や市民の専門的な能力の向上、デジタル分野が得意な方々の育成を考えていきたいと検討しております。 43 ◯石井委員 人材に関しては、お医者さんと同じだと思うのですが、やはり必要なときにいないのが一番困るので、とんがったところで言うと、専門学校や大学の電子工学といったところも人材育成の観点に含めていただいたりするほうがいいと、要望します。 44 ◯杉本委員 こういうシステム、私、素人ですからあほうな質問をするかもしれませんが、まず、システムを国も、自治体も共有するとなっていったときに、各自治体が業者に個別につくってもらったものを採用して、全国の業者がつくったものをつなげていくと。全く同じものが一番共有しやすいのではないかと思うのですが、その辺の不具合の懸念はないのでしょうか。 45 ◯久保田デジタル化推進課長 今、委員からもありましたとおり、基本的に今回の標準化におきましては、例えば、A社のサービスを利用するという考え方になっております。ただその中でも、同じ人口規模であれば、その内容につきましても、遜色ない内容かと思いますが、例えば、政令市のような大規模な自治体もあれば、もう本当に、人口が1万人にも満たないような小さな自治体もございますので、その自治体が同じシステムを同じように使えるかどうかは、まだ私たちもその情報を集めている段階ではございます。  基本スタンスとしましては、同じサービスを全国の自治体が利用するという考え方ですので、例えば、セキュリティの不具合や法改正での対応を自治体ごとしていたものが、同じシステムを利用すれば、その1か所だけやれば済んでしまうものですから、そういったコスト削減にもつながってまいります。また、その事業者側のマンパワーも利用するところが多ければ多いほど、個別に契約してしまうとそれなりに人が必要ということもございます。事業者については効率化が図れると思いますので、安全性につきましても、基本的には同じサービスを利用したほうが、何かあった場合に早急に対応が受けられるというメリットはあるかと思います。 46 ◯杉本委員 この標準化・共通化の概要の右下に赤い字でポイントと書いてあって、標準化対象は合計20業務とあります。これ以外の業務は標準化対象外で追加費用が発生する可能性があると書いてあるのですが、具体的にどういったことを今、想定しているのか。前に聞いたことがあると思うのですが、例えば、国保でも何でも、どこかのシステムをつくって、標準化することによって、独自の集計したデータは除外されますよね。それでも必要なものがあれば、個別のシステムを用意しなくちゃいけないと言っているのか。言っているとすれば、静岡市の場合、具体的には標準化対象外のものはどういったものがあるか、お願いします。 47 ◯久保田デジタル化推進課長 標準仕様書に載っていない、例えば、本市独自の事業に対応する場合には、このパッケージのシステムでは対応が難しい時は、対応する現行システムとか、別に何か仕組みを設けるとか、やり方を完全に見直すと費用が発生する可能性はございます。  この20業務以外で今、想定している業務の一例ですけれども、公営住宅管理のシステムとか、飼い犬、簡易水道、人口統計の業務とか、今の住民基本台帳システムを利用するような様々な利用がこの20業務以外にも存在しております。今回、標準化することによって影響を受ける可能性がございますので、そういったところの部分につきましても、対応が必要であればこの標準化とは別に対応せざるを得ないことが想定されますので、別に費用が発生する可能性があるということで、そちらに書かせていただいております。 48 ◯杉本委員 2ページ目に記載があったんですね。見落としました。  それでは、先ほど、このシステムをつくる上では莫大な費用がかかる中で、国は令和7年度中につくりなさいと言っているが、費用は数十億円かかるけれども予算は9億円しかないという状況をお話しされたました。そうすると、今後のスケジュールの中で、予算がないなら、契約することはできないんじゃないかと思っているのです。この辺の進め方というか、予算の確保について、今後、どのように進捗されていくんでしょうか、教えてください。 49 ◯久保田デジタル化推進課長 この標準化にかかる費用でございますけれども、この補助金を受ける際の条件としましては、20業務を国が用意するガバメントクラウドという環境に令和7年度末までに全部移行することとなっております。本市におきましては、そちらの移行を行うという方針に決めておりますので、この約9億円の補助金につきましては、国に申請を行った上で補助金を受ける予定でございます。  それとは別に、一般財源もかなり投入しなければいけない可能性がございますので、この9億円をどのように使っていくかにつきましては、やはり財政部門と協議しながら、補助金を最大限活用した中で一般財源をできるだけ抑えられるように、あとは、国に対しても追加で財政支援をしていただけないかと、要望も併せて出しているところでございます。財政部門とも協議をしながら、各課の事業費につきましては、デジタル化推進課が国の補助金申請の事務を取り扱うことになりますので、そういった精査も当課でグリップしながら進めてまいりたいと考えております。 50 ◯杉本委員 最後に1個だけお聞きしたいのですが、情報リテラシーの向上の中で、S型デイサービススタッフが参加してテレビ電話をしたり、生涯学習施設や高齢者福祉施設でスマートフォンの活用講座をやったりしているのですけれども、これは高齢者であっても、今後、スマートフォンを使いこなせて、将来、区役所の窓口に来なくてもいろいろな申請ができるスキルをつけていただくための一助として、今、始めていると思っています。現状、そこまで一足飛びのことはしないと思うのですが、今、この活用講座はどの程度のレベルの講座にで、今後、どんなふうに発展させていくのか、同じ方が何回も参加してレベルを上げていくこともあると思いますが、どう考えているか、教えてください。 51 ◯久保田デジタル化推進課長 本市で行っております情報リテラシーの向上に関連する事業につきましては、デジタル機器の操作に苦手意識が多い高齢者を対象としています。当初は、デジタル機器にちょっと触れるというところを想定していたものの、今、LINEやZoomというサービスが大分定着してきておりますので、受講する方ができるだけ身近に感じられるような取組からスタートしております。  今後は、受講する機会を幅広く提供させていただきながら、国のほうではマイナンバーカードの申請方法の講座を必ず入れなさいという指示がある中で、当課としては、もう少し回数が増えてきて、市でもオンライン申請の環境が整いましたら、手続はこういうふうにやりますといった講座も併せて取り入れて、市民が身近に利便性を感じていただけるような講座の内容につなげていきたいと考えているところでございます。  あわせて、今後もずっと行政が関わっていかなきゃいけないという課題がございます。その中で、例えば、受講して、知識を深めていただいた方が、その地域のリーダー的な存在となりまして、地域の方が知りたいことがございましたら、リーダー的な方が自発的に勉強会や講習会を実施するなどのように、うまく回っていくと。行政が地域のデジタル人材を育てる役割を担って、それがうまく回っていきますと、民間でも自発的にそういった活動が増えてくると考えております。そのような形で、この情報リテラシーの向上に関する事業を取り組んでいきたいと考えております。 52 ◯石上委員 いろいろ御説明ありがとうございました。  とても分かりやすい例でしか、僕は言えないのですけれども、コロナのワクチン接種の申込みに皆さん御苦労されていて、ボランティアで申込みをサポートする場所を設定してくれたとか、あるいは自治会でその場所を設定して代わりに申し込んでくれたという例があります。私の地元で言うと、新間の自治会は、町内会長がこういうのに非常に詳しい方なものですから、みんなを集めて僕らが代わりにやってあげようじゃないかということができました。ところが、その町内会長さんは代わられた。代わるとそれに詳しくない人になるわけです。今度やるんだったら、また来てもらって、手伝ってもらってという話になるわけですが、結局、その属人的な部分で人が代わるとその利便性も変わってしまうということがあると思います。  先ほど、当局から情報リテラシーを向上させて詳しい方を育てて、その方が町内会のリーダーシップを取ってやってもらうようにしてもらえたらという話が出ましたが、自治会システムというのは、町内会長が代わると、はい、さよならとなるのが普通のパターンなのです。いつまでも同じ人が口を出すとうるさいなとなるわけです。ということは、同じことを繰り返しやっていく努力を行政がしなければいけないのではないかという感じがします。  行政システムが、国、県、市役所内部がオンラインでつながって、利便性を高めるというのは結構なことだと思うし、僕らにはなかなかうかがい知れない難しい複雑な問題があろうかと思いますので、どうたらこうたらは言いません。頑張ってやってくださいと言うしかないのですが、これを地域に振っていくというのは、普通じゃない努力が必要なのではないかということを考えます。  皆さんで、例えば、こういう場所でこういう研修会をやるから、そこへ集まってというのも必要ですが、出前講座をやってみるのも必要でしょうし、できることなら地域に出ていくときには情報リテラシーなんていう言葉は使ってもらいたくないし、理解できないと思います。この中にも難しい言葉がやたら入ってくるじゃないですか。バックキャストとか、僕は釣りの話かなと思ったのですが、釣りじゃないんですよね。言葉が躍っちゃうと、実は中身についていけなくなることが多いです。言葉を躍らせないでしっかり根づくように、理解できるような言葉で説明するから根づいていくのですから、その辺はしっかりと皆さんの中で共通理解を深めていただきたいと思います。  最後に1つ、包括協定先のソフトバンクが入っていますけれども、1社が入ることの危うさをちょっと感じるところがあるのですが、何でほかは入ってこないのかなと。ソフトバンクと協定したからこうなると言えばそれまでですが、ソフトバンクに万が一のことがあったら、これ全部ぽしゃってしまう危うさも我々は考えながらお付き合いしなきゃいけないと思うんですが、その辺について教えてください。 53 ◯久保田デジタル化推進課長 委員が最後におっしゃっておりましたことについて、今年度、国の事業としましては、ソフトバンクさんと静清信用金庫さんに事業を行っていただくと説明をさせていただきましたが、ソフトバンクを含む携帯電話事業者が4社ございます。静岡県はソフトバンクさんが取り組むという決定がされたということで聞いております。  もう1つ、静清信用金庫さんが採択されたことについて、実際には民間事業者5社から申請がございました。当課が受け付けまして、国に提出をさせていただいた中で、静清信用金庫さんが自分たちの店舗を使ってこういった教室を行うということで、国が決定をしたということでございます。今、ソフトバンクさんと静清信用金庫さんは、そのような形で決定されたと聞いております。  本市につきましても、どこでやるというような広報をホームページ等でさせていただいておりまして、今月、来月ぐらいにかけまして事業を進めると聞いております。もしそういったものに御興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひ委員からも御紹介いただけると私たちも大変助かります。  レベル感も、事業者によって多分まちまちになってしまうかと思いますが、そのような形でこの2社は決定した事情がございます。 54 ◯小山委員 すごく感覚的な質問になってしまうのですが、推進プランが昨年度できて、取組が始まったばかりというのは理解できますし、また、この取組の一覧表を見させてもらっても、今年度に検討するものや来年度から実施というものもあります。  これは2030年までのプランということで、2030年に完了する目標を持っていると思うのですが、その2030年に目指す姿を想定したときに、現時点での進捗状況は、2030年を100としたときに、今、どのくらいまで来ているのでしょうか。  今、お話を聞きながら、超えなきゃならない高いハードルがまだまだたくさんあるなという印象を受けました。自分としては、100%を目標にしたときのまだ1%ぐらいという印象を持っているのですが、皆さんはこの事業を進めていく上で、現時点の進捗状況について、どんな感覚を持っているのか。順調にスタートが切れているという感覚を持っているのか、もっと言うと猛ダッシュしていますという感覚でいるのか、その辺をお聞きしたいと思って質問しました。お願いします。 55 ◯久保田デジタル化推進課長 委員の御質問のとおり、私たちもようやく本年の2月にこのプランの策定を行って、今年の4月から新しい体制の中で、各課の取組につきまして、まず把握するところから進めているところでございます。進捗としましては、委員がおっしゃられたように、100%で考えた場合にまだまだ微々たる進捗と認識しているところでございますけれども、まずは現状把握をして、それからどういう取組をやっていくのかをきちんと把握した上で、どのように取り組むべきであるかを考えております。また、4次総の重点施策も併せて把握しているところでございますので、2030年までの取組の中で、先行して行えるものや少し時間がかかるものの選別も進めた上で、効率よくデジタル化を進められるように、今年度、ある程度の方向性は固めていきたいと考えているところでございます。 56 ◯丹沢委員長 私からもちょっといいですかね。  今、各委員からの質問と答弁を聞いている中で、体制の問題が当局の皆さんの負担に大きく関わってくると思いました。デジタル市役所推進係が6名。そのうち、1人は会計年度任用職員で、もう1人はマイナンバーカードの担当。実質4人ですね。4人では、例えば、1人が総務省と話して、1人が民間企業と話して、1人は議会対応をして、1人が庁内の会合に出ているとなります。静岡市のデジタル化の歩みはほとんど動かないということになるわけじゃないですか。現実、そうだと思うのです。だとすると、私たちは議員の立場から、あるいは市民の立場から、静岡市のデジタル化の新しい施策が各局から出てこないかと期待するのだけれど、なかなか出てこないなと思うのだけれども、この体制では、やはりそうなりますよね。皆さんが各局にアドバイスをしたり、相談を受けたりしながら、こんなこともできますと、こうしたらどうですかと言っている時間は現実的にあまりないのだということが、今日、分かりました。すごくよく分かりました。  デジタル化推進課長はずっと答弁されているので、デジタル統括監、体制強化とおっしゃっていたのだけれども、どんな体制強化が必要とお考えなのか、お願いします。 57 ◯澤山デジタル統括監 委員長がおっしゃられたとおり、体制の整備が本当に必要だと思っております。その中で、デジタル部門が各局から新しい施策が出てくるのを待っているという体制ではなくて、やはりデジタル部門がある程度、市役所全体を見回せて、かつ、こちらの局から出てきたものとこちらの局から出てきたものをつなげるともっと効果的にできるというようなグリップができる体制が望ましいと思っておりますので、それに向けて頑張っていきたいと思います。 58 ◯丹沢委員長 私からもう1点です。  地域のデジタル化を進めていこうという事業の中で、これは国の制度もあって、民間企業さんが担ってやってくれているところもあると思うのだけれど、今、デジタル統括監がおっしゃった新しいデジタル化の事業を推進、生み出していくであるとか、地域に対してアプローチしていくときに、デジタル化推進課の事業費というのはあるのですか、どうなっているのですか。 59 ◯澤山デジタル統括監 地域のデジタル化において、現在、実施しているものとしましては、スマートシティ事業がございます。それにつきましては、スマートシティのビジョンを今年度つくり、来年度以降、体制を整えていき、どのようにやっていくかというものでございます。  今後、その事業をやるための予算がどうしても必要になっていきますので、それらの予算を要求していきたいと考えております。 60 ◯丹沢委員長 今、デジタル統括監が答えてくれたけれども、実務をやっている課長の立場からすると、もっとこうなると仕事が2倍も3倍もできるのだけれどというところがあれば、聞かせてもらえるとありがたいです。 61 ◯久保田デジタル化推進課長 今、委員長からも御指摘いただきました、当課がデジタル化を進める上で必要な事業につきましては、各年度に必要な予算を要求させていただいているところではございますが、デジタル化の部分はまだ効果がなかなか見えにくい部分もございます。今、デジタル庁でも、やりながら進める、やりながら検討するというようなアジャイルという方法が主流になっております。ただ、本市におきましては、そういった考え方がなかなか難しくて、まず事業計画をちゃんと策定した上で、それをやることによってどういう効果が出るのか、費用対効果が十分に出るのであれば予算をつけますというような形で財政部門から指摘されているものですから、新しい事業を進めたくても、正直なかなか予算が確保できていない状況でございます。  ですので、所属長という立場で、今、考えているのは、これから新しい事業を進めていく上では、当然、人も大切ですけれども、それを行うための予算も必要になってまいります。年度途中で何か新しいことをやろうとした場合に、当然、補正予算ということもあるのですけれども、結局、補正予算の手続のために数か月たってしまって、なかなかスピード感を持って進められないものです。できれば4次総の枠という考え方と同じで、デジタルに関する予算枠のようなものがもしあれば、私たちも新しいものをどんどん取り入れて、例えば、各課が何かやりたい場合にも、こちらのデジタル枠の予算を活用してどんどん取組ができるのではないかと考えております。  まだ財政部門との相談はまだまだこれから行おうと思っていますけれども、これは一個人の考えにはなってしまうのですが、そういったものがあれば、今後の本市のデジタル化がより進んでいくと考えております。 62 ◯丹沢委員長 ほかにないようですので、質問を打切ります。  説明員の皆さんは退席していただいて結構です。ありがとうございました。             〔説明員退席〕      ────────────────────────────── 63 ◯丹沢委員長 委員の皆さんにはちょっと残っていただいて、今後の進め方等について検討してもらいたいです。  時間も大分押していますので、話を進めていきます。  まず、会議順序2、その他ということで、次回の開催日程について、先に皆さんにお諮りしたいのですが、皆さんの御都合がよろしければ、10月11日火曜日の午後1時30分から2回目のデジタル社会推進特別委員会を行いたいと思いますが、いかがでしょうか。             〔「異議なし」〕 64 ◯丹沢委員長 それでは、そのとおりに進めさせていただきます。  それから、皆さんにお諮りしたい話ですが、これからまた審議、研究、検討等は続くわけですけれども、通常、特別委員会の提言書は年度末にまとめて、3月頃に市長へ出すのが通例です。  先ほどの答弁の中にもあったように、デジタルの動きがとても速く、スピード感が必要だということを考えると、提言書を年度末に出しても翌年の事業に反映されてこないということがありまして、特別委員会の性質にもよると思うのですが、デジタル化推進特別委員会の場合は、今の検討の経過を来年度の事業や予算に反映させていくためには、できれば11月ぐらいに提言書を出したいと考えています。その後、2月にもう1回出してもいいのだけれども、まず、来年度の事業や予算に反映させ得るような提言書をこの特別委員会から出せていけたらどうかと思うものですから、お諮りしたいのですが、いかがでしょうか。             〔「異議なし」〕 65 ◯丹沢委員長 ありがとうございます。  次回の10月11日では中身の話ができるように、副委員長と準備を進めさせてもらいたいと思っております。こんな提言書でどうだろうと皆さんの間で討議してもらえるように準備をしたいと思っていますので、こんな内容を盛り込んだらどうかというものがあったら、私にでも、副委員長にでも言っていただけたら検討したいと思います。事務局にでも、結構です。  それでは、このように決定します。      ────────────────────────────── 66 ◯丹沢委員長 以上で本日の日程は全て終了しました。  これをもちまして、第1回デジタル社会推進特別委員会を散会いたします。                 午後3時16分散会      ────────────────────────────── デジタル社会推進特別委員長  丹沢 卓久 Copyright © Shizuoka City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...